2016年6月2日木曜日

エイプ50(インジェクション)充電系修理

このエイプ50、充電しないとの事で入庫しました


いつも家で、充電器を使って補充電しながら走っていたとの事…







シートを外して、バッテリー単体でチェックしてみると、7.65Vです。


次に灯火系制御電圧をチェックします。


ヘッドライトを外して、青コードと緑コードの間の電圧をチェックすると、11.4Vです。


基準範囲よりも少し低いですが、バッテリー電圧が低い事を考えれば、OKと判断できます。


上記の点検からわかる事は、エンジンからは電気がきちんと発電できているけど、バッテリーには充電できていないとなります(ウインカー、ホーン、ブレーキランプは動かない)。


その場合の点検順序は、以下の順番になります。

1、バッテリーのリーク電流チェック
2、レギュレーターのリーク電流チェック(バッテリーリーク電流が大きい時
3、充電電圧のチェック
4、チャージングコイルのチェック
5、ライティングカットリレーのチェック
6、レギュレーターのチェック


もちろん、点検時はコンディションの良いバッテリーを使います。


バッテリー電圧は、12.73Vです



















1、バッテリーのリーク電流チェック


リーク電流は、0.01mAです



















0.1mA以下ならOKです。


0.1mA以上の人はレギュレーターのチェックもしないとね~


3、充電電圧のチェック

画像はありませんが、エンジンが暖まっている状態で、だいたい5000回転の時の電圧を計測します。


もちろん充電していませんので、バッテリー電圧そのままでした・・・


4、チャージングコイルのチェック


左のサイドカバーを外して、茶色のカプラーを外します。


そのカプラーのエンジン側の白コードと緑コードの端子で、抵抗値を計測します。


コイル抵抗値は、0.6Ωです



















基準値が、0.2~1.0ΩならOKです。


基準値以外なら、チャージングコイル交換です。


5、ライティングカットリレーのチェック


ライティングカットリレーは、リヤフェンダーとエアクリーナーBOXの間にあります。


点検項目は、腐食、緩み、レギュレーターからの入力回路、バッテリー出力回路、メインスイッチ回路、リレーコイルのアース回路、リレー本体の導通点検になります。


点検の為に、リレーを手に取ると…


バッテリー出力の赤/白コードが・・・



腐食でボロボロじゃん!


リレー本体を外します


ぐえェ~



















カプラー側の端子は作り直して、リレー側端子は、磨いて綺麗にします。


結果、点検項目は、全てOKでした(画像は、撮り忘れました)。


この時点で、バッテリー電圧をチェックしたいところですが、レギュレーターとウインカーリレーは、ライティングカットリレーと並んで設置されていますので、レギュレーターとウインカーリレーの端子もボロボロだと思いますので、そちらもチェックします。


6、レギュレーターのチェック


レギュレーターも、フェンダーとエアクリーナーBOXの間にあります。


外してみると・・・


レギュレーター本体側
カプラー側
カプラー側






















































やっぱりボロボロですね。画像は撮り忘れましたが、ウインカーリレーもボロボロです。


全ての端子を清掃、交換してバッテリーの充電電圧を見てみます。


14.26Vです


















充電電圧が、バッテリー端子間電圧<充電電圧<15.5VならOKです。


基準値以内ですので、OKですね。


ウインカー、ブレーキランプ、ホーンもきちんと動作しています。


修理完了です。



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